このコミュニケーション文書の目的は、欧州委員会がリスクの封じ込めに関連する決定を行わなければならないとき、予防原則を適用するまたは適用しようとする方法をすべての利害関係者、とりわけ欧州議会、欧州理事会および加盟国に通知することである。ただし、この一般コミュニケーション文書は最終決定であると主張するものではなく、むしろその狙いは欧州連合域内および国際社会でなされている論争に対して情報を提供することである。
このコミュニケーション文書は、予防原則への依存につながる要素および政策決定における予防原則の位置付けに関する共通理解を確立し、合理的な一貫性のある原則に基づいて予防原則を適用するためのガイドラインを確立するよう努める。
このコミュニケーション文書で概説するガイドラインは、一般的な手引きとして使用することだけを意図したものであり、決してEC条約または二次的な欧州共同体規則の規定を修正したり、それらに影響を及ぼしたりすることを意図したものではない。
もう一つの目的は、予防原則が場合によっては保護主義の隠れ蓑として不当に利用されるのを避けることである。したがって、国際的なガイドラインを立案すれば、この目的の達成を促進することができるであろう。欧州委員会はまた、このコミュニケーション文書において、想定される予防原則の使用はWTO協定から生じる義務を遵守するものであって、これらの義務を回避するものではないことを強調する。
また、予防原則に頼ることと、実際にはめったにないゼロリスクを追求することの区別に関して、誤解が生じないようにする必要がある。健康と安全、環境と消費者の保護を高いレベルで追及することは、欧州共同体の礎である単一市場の枠組みにふさわしい。
欧州共同体はすでに予防原則に依存している。環境の分野で長年にわたって豊富な経験を培ってきており、オゾン層保護や気候変動への懸念に対する措置など、多くの措置が予防原則に端を発している。