B. 地域および各国における経験
70. バイオテクノロジーの規制による監督は1970年代の中ばから後期に始まったものである。この時期に組換えDNA技術を用いた研究室における実験のためのガイドラインが作成された。1980年代の半ばになり、トランスジェニック植物や微生物の環境放出あるいは野外試験が差し追っていることが明らかになった時点で(特に、トランスジェニック作物の野外試験)、加盟国は適切なリスク/安全性評価を確保するための規制的監督のためのシステムの開発を開始した。いくつかの国は、既存の法律をこれに合わせ別の国は新たな法規を作成した。規制的監督の作成に伴って、リスク/安全性評価の方法が作成された。
71.. 現在、かなりの数の植物品種およびいくつかの微生物製品が、殆どのOECD加盟国において規制の審査を通っている。これらのうちの多くは実験的な野外試験のためのものであるが、他のものは商業利用のための承認を得ている。今日、いくつかの国では何百エーカーもの土地に、バレイショ、ワタ、トウモロコシ、ダイズ、あるいはナタネ(カノーラ)などのトランスジェニック作物が栽培されている。別の加盟国ではいくつかの申請がまだ許可まち状態である。
72. 評価は様々な方法で行われる。いくつかの加盟国では、情報を審査し、意思決定所管当局に勧告を行うための科学的専門家の委員会が指名されている。別の国では、評価者は必要な科学的専門領域の教育を受けた政府の職員である。GM製品、その用途、および販売に関する具体的情報を最新の科学的知識と組み合わせて、生物を環境に放出することにリスクがあるかどうか、また、もしあるのであれば、それが受容可能かどうかが判定される。リスクのレベルに不確実性がある場合は、追加の研究やモニタリングによりこれに対応することができうる。このような場合、いくつかの国では予防的対応がリスク管理の適切な措置として検討される。バイオテクノロジー製品の段階的な開発を通じて、大量の情報、特に具体的な形質やそれが様々な環境中でどのように示されるかに関する情報が、得られるであろう。
73. リスク/安全性評価プロセスにおける重要な部分は、市民に情報を提供することである。多くのOECD加盟国では、申講書を受理したときに、それが何であり意図する用途は何かについて、市民に情報を伝える特別な措置が取られている。多くの場合、市民メンバーがコメントすることが可能である。多くの国は透明性を確保するために、リスク/安全性評価の結果を、規制上の決定について説明する文書と共に発表する。歴史的に、この情報の多くは、官報を通じて伝えられる。しかし、インターネットはこの、点で益々重要な手段となっている。
74. 付録1にいくつかの加盟国における国内的および地域的アプローチを説明する。