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3.可能性の実現 ライフサイエンスとバイオテクノロジーの可能性は加速度的に実現されており、富と熟練労働者の雇用を創出するとともに、新たな経済を生みだしそうである。だがそれにどのくらいの時間がかかるのか、どのような方向に向かうのか、欧州が全面的にそれに参入していくのかどうかは、よく分からない。 ある推計では、2005年までに欧州のバイオテクノロジー市場が1億ユーロの規模になるという。応用される新技術の大半をライフサイエンスとバイオテクノロジーが占める産業に関連する世界市場は、2010の末までに2兆ユーロを超える可能性がある。
欧州の入々は、ライフサイエンスとバイオテクノロジーの提供する解決策の主な受益者になる可能性も大きい。この解決策とは、市民の利益のために、消費者製品や消費者サービスのかたちで生産システムを通じて提供されるものである。だがこの展開を管理し、我々に選択肢を与え、我々の価値観と政策オプションを国際的に打ちだし、新しく生まれる経済の利益を手にするには、欧州が知識基盤とともに、それを新しい製品やプロセスやサービスヘと転換していくことも指揮しなければならない。 |
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知識基盤を支配する手段は・・・ |
ライフサイエンス革命は研究から生まれ、研究を糧として育ってきた。高等教育のための効率の研究所や研究機関は、企業などの民間機関の研究とも互いに働きかけあいながら、科学基盤の中心的存在となっている。 あらゆる知識経済の成功は、新たな知識の創出と普及と応用にかかっている。したがって、ライフサイエンスとバイオテクノロジーの提起する難題に対処するには、研究開発、教育と研修、新たな管理方法への投資がきわめて重要である。 |
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効果的で革新的な研究 |
当委員会は、ライフサイエンスとバイオテクノロジーの研究における欧州の主導権回復を目指している。研究・技術開発・実証活動のための第6次共同体枠組み計画<通称第6次枠組み計画>(22002〜2006年)ではこれを第一の優先分野とするよう提案しており、加盟国の協力のもとに、同計画によって欧州研究域域構築の足がかりが提供される予定である。それにより研究開発能力は強化され、研究政策と研究活動が各地でばらばらに行われているという現状は打破される。欧州各国が力を合わせ、最大限に協力して研究の重複を最小限に抑えれば、膨らむ一方の膨大なデータと情報の取り扱いや、世界的な科学研究への全面的参加といった難問にも適切に対処できるようになる。 さらに欧州の研究活動は、学際的研究によって開かれる新たな可能性に重点を置くべきである。新たな発見は、情報技術、化学、プロセス工学といった他の科学分野と共同で生物学的研究を行ったときに、多くなされるものである。たとえば、いわゆる「グルテンアレルギー」についてのヒトゲノム解析を行うことで、結果的にはアレルゲンを少なくした穀物が開発されるようになる。ゲノムと医療とが重なる接点では、人畜の病気に対する画期的な治療方法がバイオテクノロジーから生みだされる。こうした接点で確実に主導権を握るために、先頃、初の完全に統合型の共同体プロジェクトが立ち上げられた。 |
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社会のニーズに応える研究 |
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科学から応用への転換 |
ライフサイエンスとバイオテクノロジーの応用に秘められた力は、今後間違いなく富を生みだし続けるようになる。それは雇用(多くは高度の熟練を要するもの)を創出し、さらなる研究への新たな投資機会をもたらす。 もし欧州がこの恩恵にあずかろうとするなら、優れた科学基盤だけでは不十分である。知識を新しい製品やプロセスやサービスヘと変換する能力を持つことが不可欠である。それがやがて社会への利益を生みだし、熟練労働者の雇用生みだし、繁栄を生みだすのである。新たな能力を育成するには、研究と斬新的なプロセスの全体を通して研究者の関心を引きつけて訓練し、投資と資金を引き寄せ、法規、規制、政策に対してバランスのとれた責任ある枠組みを提供するよう促すことが必要である。 |
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崩れやすい欧州バイオテクノロジー部門 |
だが欧州の中小企業はどちらかと言えば小企業である。それに対して米国のバイオテクノロジー産業は欧州よりも前に起こり、欧州の業界の3倍を超える収益を生みだし、雇用数もはるかに多く(16万2000人対6万1000人)、資本金もはるかに多い。そしてなんといっても、開発が進行している製品数がはるかに多いのである。 当委員会の『欧州競争力報告20001』第5章では、EUのバイオテクノロジー産業における商業開発がなぜ現時点で米国に遅れをとっているかを詳しく分析している。そしてこの点で考慮すべき要因として、知的所有権を挙げている。 バイオテクノロジー系中小企業は構造的にきわめて資本集約的であり、投資の回収にも長い期間を要する。ベンチャー投資資金はしだいに利用できるようになってきたが、企業の開発過程は長く、そのどの段階でも十分に得られるというわけではないようである。熟練した人材が十分に得られないことも、業界の発展にとって大きな妨げになるおそれがある。 |
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| 欧州のバイオテクノロジー部門のための行動 |
こうした問題をなくすことは、必要な活力を生みだす技術革新と経済的なリスク負担のための十分なインセンティブを与えることで、起業家精神溢れる欧州を育てるのと同じくらい重要である。以下に示す行動のための三本柱、すなわち資源基盤、ネットワーク、公的当局の積極的な役割を通じて、欧州の競争力を高めていかなければならない。
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(i) 教育と生涯教育の10カ年目標
(ii) 2002年雇用政策ガイドライン:雇用可能性の改善、起業家精神の育成と雇用創出、企業と被雇用者の順応性の育成