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3. 段階的開発の概念および評価の概念の実施

3.1 リスク/安全性の分析およびリスク・マネジメントの実施規範

 生物の段階的な開発の基準となる実施規範の幾つかは、以下のようなものである。
 a)連続する開発段階の進行は、過去の実験、その他の適切なソース、もしくは経験的観測から得た情報に基づいている。実験は、安全性に関するデータを得るために、生物の観察や測定、および適切なものとしてのそれら生物の影響などを含む。リスク/安全性の分析には、以下のものがある。i)行程はさらに進んだ段階へ前進できる。ii)作業は他の段階に進むべきではないが、データの蓄積など同じ段階でのさらなる作業が必要とされる。iii)むしろより早い段階でのさらなる作業が必要とされる。
 b)適切なリスク/安全性の分析およびリスク・マネジメントを実施する際には、開発の任意の段階で効力試験を行うことができる。リスク/安全性の分析に関する情報が効力試験自体から得られるとは限らないが、そのようには設計されている。

3.2 段階的開発の概念の実施に影響を与える要因

 これまで論じたように、開発段階の進行は、特別な状況に対して柔軟に対応できるように調整されている。この段階的な概念の実施に影響を与える要因は以下のようなものがある。
 a)その生物、導入形質、両者間の相互作用、および目的とする適用の特性に関するファミリアリティー。
 b)その生物が導入されようとしている状況や環境に関するファミリアリティー。
 c)その生物間、形質および環境間の相互作用に関するファミリアリティー。

3.3 特殊な生物グループに対する段階的開発の概念の実施

 上に示した原則は一般的な性質のものである。開発の段階における詳細な設計、およびいかなる特別な段階の継続にも適切な情報はどちらも異なるグループの生物同士では差異がある。
 GNEが示したとおり、特殊なグループの生物に対するリスク/安全性の分析およびリスク・マネジメントの科学的、技術的な方法論は、報告書の後の部分で個別に扱われる予定である。

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