ミニSDS-PAGE → ブロッティング → ポンソ−染色脱色 → 風乾

<ミニSDS-PAGE>

  1)1mmスペーサー付きガラス板(80×60×1 mm)、シリコンチューブ、耳付きガラス板を組立て、
     大型クリップで4箇所を止め、実験台の上に立てる。
  2)100 mlビーカー中で分離ゲル溶液を調製する。

分離ゲルの組成

17%(2枚分)

分離ゲルの組成

分離ゲル用緩衝液

純水

10%過硫酸アンモニウム

TEMED

9.7 ml

6.3 ml

0.8 ml

120 µl

20 µl

泡立てないように撹拌して、組立てたガラス板の間に上から約1.5cmの高さまで注入する (10%過硫酸アンモニウムとTEMEDを入れたあとはすぐ固まるので素早く行う)。 3)約0.5 mlの純水をピペットマン等でゲルに重層する。  4)室温で40分〜1時間放置して、ゲル化させる。  5)水をとりのぞく。 6) 100 mlビーカー中で濃縮ゲル溶液を調整する。
濃縮ゲルの組成

5%(2枚分)

濃縮ゲル用アクリルアミド溶液

濃縮ゲル用緩衝液

純水

10%過硫酸アンモニウム

TEMED

1 ml

3 ml

2 ml

30 µl

20 µl

泡立てないように攪拌して、分離ゲルの上に重層し、コームを挿入する (10%過硫酸アンモニウムとTEMEDを入れたあとはすぐ固まるので素早く行う)。  7)室温で20分間放置する。  8)コームを抜き、クリップ、シリコンチューブをはずす。  9)試料溝の部分の未重合アクリルアミドを注射器等で除く。 10)ガラス板を泳動槽にセットして、泳動用緩衝液を満たす。 11) 試料用緩衝液に溶解し、95℃、3分間熱処理した試料を、マイクロシリンジや ピペットマンで試料溝に注入する。少量のBPB溶液(30µl)を、 陰極側電極槽(上層)に添加する。 12)20 mA(定電流)で、BPBがゲルの下部から約5 mmのところへ移動するまで泳動する(約2時間)。 13)電流を切って、ガラス板を泳動槽から取りはずす。 14)スパチュラを用いて、耳付きガラス板をはずす。 15)分離ゲルと濃縮ゲルの間を切り、分離ゲルをブロッティングに用いる。 <ブロッティング>  1)PVDF膜を少量のメタノールに5秒間浸したのち、約100 mlのブロッティング溶液Cに浸し、 5分間以上振とうする。  2)ブロッティング溶液A・B・Cの各約50 mlに3MMろ紙(ワットマン)を2枚ずつ浸す。  3)電気泳動後の分離ゲルを取り出し、約100 mlのブロッティング溶液Cに浸して、 5分間軽く振とうする(長時間振とうするとゲルがのびる)。  4)あらかじめ水に浸しておいたセミドライブロッティング装置の電極板上に、 気泡が入らないようにしてA液ろ紙2枚、B液ろ紙2枚、PVDF膜、ゲル、C液ろ紙2枚の順に重ねる。  5)下側(PVDF膜側)を陽極、上側(ゲル側)を陰極にし、ミニゲル1枚につき40 mA(定電流)で、 90分間ブロッティングを行う。  6)ブロッティング後、PVDF膜を約100 mlの純水に浸して洗浄する。  7)ポンソー3S染色液に浸して、1〜2分間染色する。  8)1%酢酸液に浸して、バックグラウンドの色が薄くなるまで脱色する。  9)純水中で、1〜2分間すすぐ。 10)PVDF膜は、風乾後、ビニール袋に入れて保存できる。   (アミノ酸配列分析を行う場合は、必要な部分を切出し、気相プロティンシーケンサーに直接挿入する。)(Fig.2)