2D−PAGE(IEF)→ 染色 → 乾燥

<IEF電気泳動> (Fig.1-1)
 1)一次元目の等電点電気泳動用ガラス管を用意し、底部をパラフィルムでシールしたのち、
    ガラス管立てに垂直に立てる。
 2)100 mlガラスビーカー中で試薬を調製する。  
ゲルの組成

(8本分)

尿素

1次元目用アクリルアミド溶液

純水

10%NP〜40
ここまで加えた後、ビーカーを温めて尿素を溶かす。
アンフォライン(ph 3.5〜10)

アンフォライン(ph 5〜8)

10%過硫酸アンモニウム

TEMED

4.8 g

1.16 ml

2.84 ml

2.0 ml

0.25 ml

0.25 ml

15 µl

10 µl

   泡立てないように攪拌し、10 mlの注射器を用いて、ガラス管の下部より11 cmの高さまで注入する。 このとき、ガラス管中に気泡が入らないように注意する(気泡が入った時は、ガラス管を振って気泡を除く)。  3)ゲルの上部に純水20μlを重層する。  4)室温で40分〜1時間放置して、ゲル化させる。  5)ゲル上に残る水分を注射器で除き、ガラス管を等電点電気泳動装置にセットする。  6)Lysis 緩衝液に溶解した試料をゲル上に注入する。 7)1/2 Lysis 緩衝液を20μl重層し、さらに0.02N水酸化ナトリウムを重層する。  8)下槽の陽極側に0.02 Nリン酸、上槽の陰極側に0.02N水酸化ナトリウムを満たす。 9) 200 V(定電圧)で30分間予備泳動する。 10)400 V(定電圧)で16〜18時間泳動する(オーバーナイト)。 11)600 V(定電圧)で1時間泳動する(全体で5,000〜10,000 V・hrとなるようにする)。 12)純水を満たした注射器でゲルとガラス管の間に水を入れながら静かにゲルを抜き出す (このとき、陽極側ゲル中に銅線を入れるかゲルの下部をナイフで斜めに切断しておくと、 あとでゲルのいずれの端が酸性側かを確認することができる)。 13)小バイアル瓶(10 ml用)に泳動後のゲルを入れ、試料用緩衝液を約5 ml加え15分間振とうし平衡化する。 14)液を交換して、さらに15分間振とうし平衡化する。 <二次元目SDS−PAGE> (Fig.1-2) 15)100 mlビーカー中で二次元目分離ゲル溶液を調製する。
分離ゲルの組成

15%(1枚分)

分離ゲル用アクリルアミド溶液

分離ゲル用緩衝液

純水

10%過硫酸アンモニウム

TEMED

8.5 ml

6.3 ml

2.0 ml

120 µl

20 µl

泡立てないように攪拌し、組み立てたガラス版の間に上から約2cmの高さまで注入する (10%過硫酸アンモニウムとTEMEDを入れるとすぐ固まるので素早く行う)。  16)約1 mlの純水をゲルに重層する。 17) 室温で40分〜1時間放置して、ゲル化させる。 18) 水をとりのぞく。 19)100 mlビーカー中で濃縮ゲル溶液を調製する。
濃縮ゲルの組成

5%(1枚分)

濃縮ゲル用アクリルアミド溶液

濃縮ゲル用緩衝液

純水

10%過硫酸アンモニウム

TEMED

1 ml

3 ml

2 ml

30 µl

20 µl

 泡立てないように攪拌し、分離ゲルの上に重層する(10%過硫酸アンモニウムと TEMEDを入れるとすぐ固まるので素早く行う)。 20)室温で20分間放置する。 21)1%アガロースを電子レンジで加熱して溶解する。 22)濃縮ゲルの上にアガロース溶液を加え、アクリル板を用いて、 そこに平衡化した一次元目のゲルを静かに気泡が入らないようにのせる。 23)ガラス板を泳動槽にセットして、泳動用緩衝液を満たす。 24)35 mA(定電流)でBPBがゲルの下部から5 mmのところへ移動するまで泳動する(約3時間)。 25)電流を切って、ガラス板を泳動槽から取りはずす。 26) スパチュラを用いて、耳付きガラス板をはずす。 27) 分離ゲルと濃縮ゲルの間を切り、分離ゲルを染色し、乾燥する。