図1 自己炎症性疾患の概念
自己炎症性疾患は,狭義には単一遺伝性の疾患と考えられているが,同様の病態は,多因子性の疾患にも寄与していることが明らかになっている.
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自己炎症性疾患の研究の進展は,NLRP3などの単一の因子の異常に起因する疾患の分子病態の発見が契機となり発展してきた図2 免疫プロテアソームの機能の異常と炎症
(a)正常な免疫プロテアソーム.
(b)変異型のβ5iをもつ細胞における免疫プロテアソームの機能の異常.変異型のβ5iにより免疫プロテアソームの分子集合が阻害され,その活性が低下する.その結果,細胞にユビキチン化タンパク質が蓄積する.変異型のβ5iをもつ細胞ではp38を介したインターロイキン6の産生が亢進するが,ユビキチン化タンパク質の蓄積がどのような分子機構によりp38を活性化するかについては解明されていない.
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JASLの特徴的な症状のひとつは進行性の脂肪の萎縮である.筆者らは,β5iの機能の低下が脂肪細胞の分化を抑制することが,脂肪の萎縮の原因のひとつであることを報告した