図1 筋萎縮性側索硬化症または前頭側頭葉変性症において報告されているTDP-43の変異
変異の位置を赤色の丸で示した.
RRM:RNA結合モチーフ,GRD:グリシンリッチドメイン.
[Download] [hs_figure id=1&image=/wordpress/wp-content/uploads/2013/09/Kawahara-2.e010-Fig.1.png&caption=fig1-caption-text]
2番目は,図2 TDP-43の機能とTDP-43を介した細胞死の誘導の機構
(a)TDP-43は,転写,スプライシング,RNA輸送,RNAの安定化,マイクロRNAの発現(右側の経路)の促進など,多様な機能をもつ.
(b)TDP-43はおもに核に局在しているが,筋萎縮性側索硬化症および前頭側頭葉変性症では核から消失し細胞質において凝集する.このため,TDP-43の核における機能の喪失と,細胞質における凝集体の形成による毒性により,複合的に細胞死がひき起こされると考えられている.
TDP-43のオレンジ色の部分は,プリオン様ドメインを示す.
[Download] [hs_figure id=2&image=/wordpress/wp-content/uploads/2013/09/Kawahara-2.e010-Fig.2.png&caption=fig2-caption-text]
野生型のヒトTDP-43を過剰に発現したトランスジェニックマウスは,運動ニューロンの変性により筋萎縮性側索硬化症様の症状を呈する.また,前頭側頭葉変性症において認められるような大脳皮質のニューロンの変性も認められる図3 FETファミリーの構造と筋萎縮性側索硬化症に特異的な変異
変異の位置を赤色の丸で示した.
SYGQ:セリン-チロシン-グリシン-グルタミンリッチドメイン,GRD:グリシンリッチドメイン,RRM:RNA結合モチーフ,RGG:アルギニン-グリシン-グリシンリピートリッチドメイン.
[Download] [hs_figure id=3&image=/wordpress/wp-content/uploads/2013/09/Kawahara-2.e010-Fig.3.png&caption=fig3-caption-text]
FUSは構造的に近いTAF15(TATA-binding protein associated factor 15)とEWSR1(Ewing sarcoma breakpoint region 1)とともにFETファミリーを構成する(図5 hnRNPA1およびhnRNPA2の構造と疾患に特異的な変異
変異の位置を赤色の丸で示した.hnRNPA1における変異は筋萎縮性側索硬化症および多系統タンパク質症,hnRNPA2における変異は多系統タンパク質症において見い出されている.
RRM:RNA結合モチーフ,GRD:グリシンリッチドメイン,PLD:プリオン様ドメイン.
[Download] [hs_figure id=5&image=/wordpress/wp-content/uploads/2013/09/Kawahara-2.e010-Fig.5.png&caption=fig5-caption-text]