Northern Hybridizationとの比較

マイクロアレイ法はDNA-DNA hybridization、Northern hybridizationはDNA-RNA hybridizationでその結合力はNorthernの方が強いといわれているが、下の図に示すように、一見非常によく似た解析系ではあるが、両者に大きな違いがあることがわかる。Northern法は標識されたプローブDNA(クローニングされた特定の遺伝子断片)が分子種的に均一、単純であるのに対して、マイクロアレイ法は標識されたターゲットが非常に複雑な混合物であることである。
我々が実験の結果、測定するのは標識された物質の結合量であるが、Northernの場合は標識されたプローブのブロットされたRNAに対する結合具合をモニター出来るのに対して、マイクロアレイの場合は、標識されたターゲットとプローブの結合以外に、もしターゲット内での結合が生じる場合は(相補的配列の存在による)、その分の減少をモニター出来ないことである。
マイクロアレイで選別されたクローンが必ずしもNorthern hybridizationやRT-PCRで同じ結果を再現できないのはこういった理由によることも考えられる。