1.概要
 第1巻に続き、遺伝子組換え植物の生態系へのリスクアセスメントについての試験方法についてその一覧と詳細な試験方法が載せられている。最後に巻末には、組換え植物の環境影響評価の具体的な方法案が述べられている。本書を利用する際は、第1巻もあわせて参照することを薦める。

2.本文献の位置づけ
 遺伝子組換え技術の利用は年々増加し、遺伝子組換え植物の商業生産も増加しつつあるため、デンマークの国立環境研究所、スイスの環境・森林・景観連邦局、デンマーク環境保護局及びEUのDG XIの支援を受け、遺伝子組換え植物のリスクアセスメントに用いる既存の方法の収集、あるいは新たな試験方法を必要とする分野を明らかにする試みがなされている。「遺伝子組換え植物のリスクアセスメントの方法I 競争、定着、生態系への影響」の第2巻である。

3.主要な結論
 遺伝子組換え植物が自然環境において定着し生存するリスクの評価方法についてまとめ、具体的な試験方法についての原理を説明している。