本文献は導入およびフローチャートの解説を記したパート1と、フローチャートを収録したパート2からなっている。パート1の目次を下記に記す。

謝辞

 目的
 環境安全性
 実施基準の成分
実施基準のフローチャートの概要
I.実施基準の適用可能性
 適用可能な生物
 適用不可能な生物
 適用可能、不可能な生物の説明
  意図的な遺伝子の変化
  意図的な染色体操作
  意図的な種間交雑
  種間の選択的交配および飼育下繁殖
II.A、II.B、II.C.生残性および生殖に関する評価
 用語の定義
 初期の出口(フォローチャートからの)
  接近可能な生態系におけるGMOの生残性の評価
  分散可能なGMO
  隔離された接近可能な生態系
II.A.1.意図的遺伝子変化のインパクト
 懸念を生じない意図的遺伝子変化
 さらに評価の必要な意図的遺伝子変化
 同種または近年種との交雑
  近縁種との交雑の可能性
 永久不稔
 絶滅危惧種、希少種、あるいは懸念のある個体群へのインパクト
 GMOが非土着種である場合
II.B.1.意図的染色体変化のインパクト
 交雑あるいは交配/永久不稔/非土着種のインパクト
 特定の多倍数体の極めて低い生残性
II.C.1.種間交雑のインパクト
III.自然生殖への干渉の可能性
 ステロイド産生および生殖行動
 保護個体群へのインパクト
 干渉を受けうる個体群に対するGMOの相対的な数
IV.A.生態系への影響−改変遺伝子の移入のインパクト
 生殖能力の推定
 遺伝子フローの推定
 移入された子孫の適応度の推定
 移入された改変遺伝子の負荷
IV.B.接近可能な生態系に伴う潜在的な障壁
 GMOの生殖生物学のファミリアリティ
IV.B.1.生態系への影響−生殖以外への干渉のインパクト
IV.C.生態系への影響−生殖への干渉のインパクト
 密度に依存する因子
V.生態系の構造およびプロセスへの影響
 絶滅危惧種、希少種、あるいは懸念のある個体群との相互作用
 接近しうる環境のファイミアリティ
 GMOと他の生物との相互作用の評価
 生態系を悪化させる相互作用の可能性の評価
VI.プロジェクトの場所選択、設計、運営、レビューに関するリスク管理上の進言
 序
 プロジェクトの場所選択
 障壁の設計
 セキュリティー
 警報
 待機電源
 運営計画
 ピラレビューおよび場所のレビュー
引用文献
用語
付録

 本実施基準の中心をなすのは、フローチャートである。フローチャートは、下記の項目について作成されている。
1.実施基準の適用可能性
2.生残性および生殖の評価
3.生態系への影響評価
 まず、1.で適用可能性を評価し、適用可能な場合は2.の生残性および生殖の評価を行う。2.の評価では、意図的な遺伝子の変化、意図的な染色体操作、意図的な種間交雑、自然の生殖を妨げる可能性についてそれぞれ別のフローチャートにより評価を行う。この評価で生態系への影響の可能性が認められた場合には、3.の生態系への影響評価を行う。生態系への影響については、改変遺伝子移入のインパクト、生殖以外の相互作用の可能性、生殖妨害のインパクト、生態系の構造とプロセスへの影響を評価する。
 リスク管理が必要な場合としては下記が挙げられている。
1.保護個体群に対するリスク
2.純粋種個体群の減少リスク
3.個体数減少のリスク
4.生態系プロセス変更のリスク
5.不十分な情報しかなく、リスク評価が困難
 リスク管理の原則は、基本的にGMOの逃亡や拡散の防止である。そのための方法としては、物理学的・化学的なバリア、生物学的なバリア、機械的なバリア、実験の規模の制限が挙げられている。